

2025年3月2日(日曜)、杉並区高円寺の科学体験施設「IMAGINUS」を会場として、「第10回 すぎなみサイエンスフェスタ」が開催され、杉並区アマチュア無線クラブは、このイベントに出展参加しました。
いつもは、此処でアマチュア無線の体験運用を行っていますが、この出展では「地上デジタルテレビ放送受信用のアンテナをつくってテレビを見よう!」というワークショップを企画しました。

工作用の細材、アルミホイル、同軸ケーブルを、セロハンテープで組み上げて作ります。簡単な仕立てですが、立派な「3エレメントTV受信用八木アンテナ」です。
このアンテナを発案・設計したのは、衛星を使ったアマチュア無線交信のベテランである JO1LDY 黒木氏 と JA1CPA 中村氏です。性能はもちろん、再現性が高いです。子どもがザックリと作っても、巧く機能してくれます。


展示は、フェスタ開場の9時から正午までの3時間タイムトライアルです。どれくらいの参加があるかはわかりませんが、強気に50本分の材料を用意しました。

杞憂でした。好天の日曜日、親子連れが続々来場。幼稚園児から大人まで、沢山の方々にアンテナ製作を楽しんでいただけました。



なんと47本ものアンテナが組まれました。(残りは見本品に使っています。)
出来上がったアンテナは、隣室に据えたテレビに繋いで放送を受信します。
アンテナが未接続で「放送電波がありません」と表示されている真っ黒な画面に、パッと放送が映し出される瞬間は、大人も子どもも「おっ!映った映った!」と歓声を上げます。
※ 写真撮り忘れました(T_T)。
テレビ番組が放送電波で配信されている事を、改めて認識される方も多いです。また、電波というエネルギーが空間を満たしている事に、感心される方もいらっしゃいます。
電波の伝わり方(伝搬)が均一ではなく、アンテナの向きによって受信状態が変わることに気がつき、テレビ画面を睨みつつアンテナをアチコチに振って観察する子どもには恐れ入りました。
また、工作材にピッタリとアルミホイルを巻き付けるのが難しい小さい子どもが、一所懸命に作ったアンテナ。綿菓子みたいに膨らんでましたが、これがビックリ! あきらかに高性能です。キッチリつくられたアンテナより、確実に受信感度(ゲイン)が高いのです。
何故?アマチュア無線家としては、よくよく考察して( ゚Д゚)、再現実験をしてみようと思っています。

目には見えない電波というエネルギーを利用した電波通信。テレビ放送もその一つです。
簡単なアンテナ作りという実験を通じて、皆さんに、社会は電波通信で支えられている事を知っていただければと考えて出展しました。少しは伝えることができたかなと思います。また、来場者はじめ弊部スタッフも楽しめたイベントとなって、喜んでいます。
ご支援ご協力をいただいたアマチュア無線局々長、杉並区教育委員会事務局生涯学習推進課社会教育センター職員様、コングレ社スタッフ様に、御礼を申し上げます。
(文責:JN1VVR 小野)